今日もからっぽの頭でお茶を飲んでいます

理系研究者が仕事を離れてつづるブログ

リタイア後のホテル暮らしについて考えてみた

ホテル。それは世界三大ときめきスポットのひとつ。

ロビーの高い天井、ふかふかの絨毯、あたたかくもどこかピンと張り詰めた空気。洗練された調度品。無駄のない動きで迎えてくれるスタッフ。必要なものがコンパクトにまとまっている部屋。さっきまで歩いていたはずの街を見下ろす大きな窓。

旅行に行く時も、最初にホテルを選びたい。行き先はそれから決めるもの。何なら生活圏内のホテルに泊まるだけで良い。私にとってそれは非日常への旅行である。

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終の住処にホテルという選択肢

30代にもなると、友人や同僚には家を買う人が出てくる。引っ越しの話をすると、「買ったの?」などと聞かれることも多い。

正直、私たち夫婦には家を買いたいという気持ちが全くなくて、一生賃貸でいいかもねなんて話していた。お互いの勤務地が変わる可能性、家の維持にかかるコスト、何かあった時に簡単に引っ越せないリスク…長年賃貸マンションで暮らしてしまったことで、その気軽さにすっかり慣れてしまっている。

それから最終的な処分の問題もある。いざこの世を去ろうという時、子がいない場合はどちらのきょうだいや親戚がその不動産を管理するの?子がいたとして、資産価値のなくなってしまったものを押し付けることになったら?

そんな時、ニュースで帝国ホテルの30泊プランが流れてきた。これだ、と思った。

…リタイアしたら、ホテルに住もう。

家を買うつもりでホテルに住んだら、何年住めるの?

自分の家を持つことに執着はないし、家具や家電にも拘らない。むしろ実用的で、華美でないホテルの設備がちょうど良い。ホテルで暮らせば日々の掃除や家のメンテナンスからも解放される。隣人の騒音問題に悩まされ続けるリスクもない。ささやかだけれど電気代と水道代も払わなくて良い。

となるど、やはり最大の問題は予算である。ホテルを終の住処とする場合、何歳からホテルに移り住めるのだろう。帝国ホテル以外にも色々なホテルが連泊プランを提供し始めたけれど、これががこの先何十年も続くことはないだろうから、 通常料金で考えてみよう。条件は、大人2人がホテル暮らしを楽しめること。つまり無理な節約をしてまでホテルに住まないこと。 

①まず、都心で大人2人が1泊するとして、その価格を1泊4万円とする。

(帝国ホテルなら平日4万円あれば32平米のツインに泊まれる)

1ヶ月あたりの宿泊費:4万円/日×30日=120万円

②自炊ができないので、食費は1人1日5000円とする。

1ヶ月あたりの食費:5000円/人・日×2人×30日=30万円

③衣服は消耗品も含めて1人ひと月2万円とする。

1ヶ月あたりの被服費:2万円/人×2人=4万円

(ここで突然の現実路線)

④医療費、交通費、通信費、美容代など生活に必要な経費と、娯楽のための費用を合わせた雑費は1人ひと月3万円とする。

1ヶ月あたりの雑費:3万円/人×2人=6万円

(完全に弱気)

食費が月30万円、半年分かな???というガバガバ設定ですが、とりあえず節約を考えずに衣食住を満たして、必要経費を入れると1ヶ月160万円。もしもの時のお金が月に10万円くらいあれば安心として、1ヶ月ざっと170万円あれば良い。

仮にマンションを買うために5000万円貯めたとして、そのお金でホテル暮らしをしようと思うと5000/170=約30ヶ月。2年半。

ということは、85歳まで生きるとしたら82歳をすぎてやっとホテルに住まいを移せるわけですね…え…短くないか……

さらには60歳でホテル暮らしに切り替えようものなら5億円必要なんですね…億ションが5つも買える… …

…私は何を書いているんだろう???

短い夢でした 〜完〜

そもそもホテルに月単位の長期滞在となると、断られることもあるとかないとか。住所はどうするのっていう問題もあるし、実現するのは相当難しいのかも。(知ってた)

ただ今回びっくりしたのは、贅沢を極めた生活と思って出した見積もりでも、一等地のマンションの家賃にすら及ばないということですね。

 

しがないサラリーマンの夢物語でした。貯金のモチベーションにすらならなかった。

狭い空を見上げながら、今日も粛々とお茶を煎じます。